概観諸元
分類:駆逐艦 クラス:1等駆逐艦
起工:1931(昭和6)年起工 竣工:1933(昭和8)年竣工
型式:初春型 艦番:2番艦
艦名:子日 (子ノ日 子の日 と表記する場合あり) 二代子日 (旧神風型駆逐艦後の掃海艇子日が初代)
諸元:基準排水量:1,400トン 公試排水量:1,680トン 常備排水量:-,---トン
全長:109.5m 全幅:10m
概要
子日(ねのひ)は、大日本帝国海軍の駆逐艦。初春型の2番艦である。この名を持つ日本海軍の艦船としては2隻目。
浦賀船渠で1931年(昭和6年)12月15日に起工され、1933年(昭和8年)9月30日竣工した。
1939年(昭和14年)、第二遣支艦隊第15戦隊に編入、翌年7月、北部仏印のハノイに入港し、仏印監視団の西原機関の無線局となり、さらにハイフォンに移動し9月までその役割を担った。
太平洋戦争開戦時には、第1水雷戦隊第21駆逐隊に所属し、内海西部で対潜掃蕩に従事した。
1942年(昭和17年)1月、輸送船団を護衛しタバオに入港し、2月にバリ島攻略作戦に参加。同年5月、北方部隊に編入し、アッツ攻略作戦に参加。その後、アッツ島湾外の哨戒活動を行っていたが、7月5日、アガッツ島ドッグ岬沖において米潜「トライトン」の雷撃により沈没。188名が戦死し、駆逐艦「電」に36名が救助された。
Wikiより抜粋
同型艦:
- 初春(はつはる)1933年竣工(佐世保工廠)1944年マニラにて戦没
- 若葉(わかば)1934年竣工(佐世保工廠)1944年パネイ島西方にて戦没
- 初霜(はつしも)1934年竣工(浦賀船渠)1945年宮津湾にて戦没
- 有明(ありあけ)1935年竣工(神戸川崎造船所)1943年ニューブリテン島にて戦没
- 夕暮(ゆうぐれ)1935年竣工(舞鶴工廠)1943年チョイセル島にて戦没
使用部品
製作工程
2011/1/2
- 艦橋
子日1933年状態製作
アオシマから新金型で2011年にリニューアルされる子ノ日の先駆けで手摺とボートダビッド、マストなどツボを押さえたエッチングとのセットの限定版が年末近くに発売されました。
実は1970年代の製品を手元に持ってるのですが、その差はすさまじいほどでした。当時は表現されていなかった甲板上のリノリウム押さえ、舷窓、鋼板継ぎ目、舷窓の髭まできっちりモールドされています。
早速艦橋周りの小物の加工です。写真は艦橋前部第2砲塔後部の吸気筒に0.5mmピンバイスで開口したところです。
砲身やこういった小径の開口はセンターにデザインナイフなどで傷を付けてピンバイスを使用すると失敗が減りますね^^^。
2010/1/5
- 艦橋
左右接合して境目を溶きパテで処理して、艦橋床面のリノリウム色を吹いたところです。加工箇所は艦橋上床手摺、中断手摺、艦橋窓枠、水密ドア、梯子です。
2010/1/6
- 前部ファンネル
前部ファンネルは捨て蒸気管は別パーツで繊細に作られているので今回はそのまま使用して見ました。ファンネルキャップは付属のエッチングはシルクハットのごとくトップ平面でそのまま取付の指示があるのですが、実際膨らんでいるのでエッチングを裏返し、裏側から先端の丸めの棒状のものである程度の堅さと柔らかさのあるマットの上で圧を加えて丸みを帯びさせてから取りつけました。
ジャッキステーを取りつけた後、煙突の支柱線を左右2本沿わせました。あと水密ドアをエッチングに交換して、煙突左右の吸気筒?も開口します。
2011/4/29
- 兵装
長鯨、比叡、讃岐丸がある程度目処が立ったので作業再開です。兵装周りの作業です。このキットのモールドはかなり良い感じのディテールに作り込んであるので、従来の補強フレーム、砲塔の窓蓋、通風塔の設置などの作業をすること無く、ある程度の手を加えるだけで見栄え良くなります。主砲塔はジャッキステーの設置を行います。魚雷発射管は窓蓋6箇所がモールドされていないので追加で6箇所角窓蓋を設置してやります。また、ジャッキステーは九○式三連装発射管のため中央短め左右長めの3本設置します。
2011/4/30
- 船体塗装準備
手摺などのエッチング(後の作業で支障にならない部分のみ)を取りつけてマスキングを施していき軍艦色の塗装準備を行って行きます。実は1隻は先に手摺を付けたのですが、2隻目はマスキングから入りました。結果マスキングは先に行った方が楽でした(;´Д`)
ちなみにですがエッチングは純正付属の手摺は全て取り除き、KAモデルの手摺を取りつけました。純正付属のエッチングは残念な仕上がりです><とにかく加工しづらいです。
2011/5/4
- 船体塗装準備
マスキングが終了したのは本日5/4日です。ついでに船体に取りつける探照燈台なども同時に塗装してやれるよう製作しておきます。写真2枚目は第2煙突後部の探照燈台の加工です。キットは筒状ですが、筒(ブルワーク)はばっさり切り取り、薄くヤスった後(フロアのみ残す感じで、また、薄めにすることでシャープ感が出ます。)、小さめのパイプ手摺を円形に加工して一部登り梯子用に切り欠いた状態で取りつけます。こういう場所の取りつけるのは通常サイズの手摺は大きすぎますので注意が必要ですねー。
2011/5/5
- 軍艦色塗装
写真はプラサフを吹いた状態です。ここで細かなパーツ類も全て軍艦色を吹いてやります。軍艦色塗装後は魚雷用軌条の始末があるため九○式三連装発射管と後部煙突、スキッドビームを除き船体に艤装パーツを取りつけてやります。
2011/5/13
- 組み付け
塗装した各所パーツの所定の位置への組付けです。2号艦は後部ファンネル基部が若干後過ぎたせいか魚雷発射管が斜めにしか取り付けできない失態が(;´Д`)1号艦は問題なくドンピシャ収まりました。
2011/5/16
- 前檣
前檣の作成です。前檣エッチングはトップのみ交換ぽいので、見張り所のみのこしてマストは切り落として、主軸は0.5mm、水平軸は0.3mmの真鍮線に交換しました。そのあと位置に注意してエッチングのマストパーツを取りつけます。
左はすでに加工済みの前檣支柱と床面です。こちらは0.3mm真鍮線を使用しました。
2011/5/17
- 前檣
前檣の作成です。前檣エッチングはトップのみ交換ぽいので、見張り所のみのこしてマストは切り落として、主軸は0.5mm、水平軸は0.3mmの真鍮線に交換しました。そのあと位置に注意してエッチングのマストパーツを取りつけます。
左はすでに加工済みの前檣支柱と床面です。こちらは0.3mm真鍮線を使用しました。
2011/5/20
- 仕上げ作業
完成に向けての最終作業の為、讃岐丸同様仕上げ場所へ移動です。実は思いの外讃岐丸に時間を取られており、こちらが先に完成することになりそうです。
まずはエッチングで用意した後檣と、真鍮線とエッチングで作り直した前檣をそれぞれ船体に取りつけます。後檣は純正エッチングなのに収まりは非常に悪く正しい形状を維持したまま設置すると第三砲塔に接触してしまいます。取付位置はなんとか互いに無難に収まる地点を探して取りつけます。前檣は作り直したにもかかわらずきっちり収まってくれました。
探照燈は今回はピットロードの新艦船装備セットより使用しました。キットパーツも従来品よりはモールドのメリハリは向上していますが、圧倒的にピットロード製の方がシャープに仕上がっています。
2011/5/21
- 仕上げ作業
昨日からの作業は、既述以外として、マストトップに風力計の設置、見張所へ上る梯子の設置、中部探照台に上る梯子の設置、カッター類のタン>マットホワイト>軍艦色塗装、そして写真の救命浮標作成作業です。讃岐丸分も同時に作成しています。
これ実は比叡の時に作り置きして、赤塗りしておいたものです。黄色のマスキングで覆われた部分にはまだ作り置きが隠されていますw
2011/5/23
- 仕上げ作業
エッチング付属のラジアルボートダビットですが、極めて加工しにくい(曲げにくい)ため、逆転の発想で、最初から折り目筋でデザインナイフでカットしました。それを瞬接で接着していますが、この方法が最も速くかつ、綺麗に仕上がります。加工しにくい件はアオシマさんへご意見させていただきました(;´Д`)
最後の小物艤装品類ですが、機雷用ダビッドと魚雷用ダビッドが同じパーツで太いので(従来品に比べると格段に良いのですがやはりここは(ry)交換します。
写真2枚目の左がキットのもの、中央が機雷用、右が魚雷用ダビットです。
あとは伸ばしランナーで。船体中央のスキッドビーム上に積載木材を表現したり、弾薬箱を設置したりしたあと、舷灯塗装、ファンネル塗装、レタッチを行います。
2011/5/29
- 完成とおもったら
最終的にウォッシング(甲板上、船体)と墨入れを行い、乾燥後、駆逐隊番号、艦名デカール、軍艦旗を貼り、水性クリアマットを吹き付けて、最後に張り線を行い完成です。
写真一枚目がその工程の軍艦旗を貼った段階の写真です。
その作業中の5/26日2番艦の落下事故が発生してしまい、前檣が行方不明となってしまいましたつД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
前檣以外も粉砕しましたが、この3日で何とか前檣除く部分までは修復完了ですが、いまでも前檣なしです。マストない駆逐艦って低いですね(;´Д`)
で、作業再開ですが、伝声管装置の管を伸ばしランナーを3本束ねて接着して再現します。
管は曲線加工しますのでよれよれでも問題ありません。
写真3枚目がその2番艦との写真です。(。・ω・。)この後、カッターにオールをあしらって張り線を行います。
完成写真 (現在張り線作業から撮影中)
HULL SCAPE
ZOOM UP
- 撮影環境
- ミニクリプトン球(電球色)4燈直射による自作撮影ブース
- 撮影に使用したカメラなどの機材
- Nikon D90, Nikon AF-S NIKKOR 24-85mm, Nikon AF-S NIKKOR 18-55mm, Kenko CLOSE-UP Lens f330 52mm, SLIK三脚
- 撮影時のカメラの設定値
- F-16, NOFLASH, ISO AUTO, 露出補正+1.6
製品所在
2隻同時製作
艦番1:神奈川県在住のコレクター様 所有
艦番2:製作中に大破修繕中 修繕後は 三重県在住のコレクター様 所有
展示箇所は この艦はありません
あとがき
子供の頃よく製作した艦ですので思い入れがあるのですが、このキットはその竣工時を再現したキットです。この形状で完成した初春型は初春とこの子日だけです。