概観諸元

分類:戦艦 クラス:戦艦
起工:1937(昭和12)年起工 竣工:1941(昭和16)年竣工
型式:大和型 艦番:1番艦
艦名:大和 2代大和 初代:1887竣工。3本マストの葛城型巡洋艦の2番艦。あの東郷平八郎が初代艦長である。
諸元:基準排水量:65,000トン 公試排水量:69,000トン 満載排水量:72,809トン
全長:263m 全幅:38.9m

概要

大和(やまと)は、大日本帝国海軍が建造した史上最大の戦艦(基準排水量65,000トンは現在もなお世界最大の戦艦)、大和型戦艦の一番艦。「戦艦大和」と呼ばれることも多い。しばしば大艦巨砲主義のシンボルとされ、またかつて栄華を誇った大日本帝国海軍のその栄光と悲劇の象徴ともされる。太平洋戦争(大東亜戦争)開戦直後の1941年12月に就役し、やがて連合艦隊旗艦となった。この任は司令部設備に改良が施された同型艦 武蔵が就役(1942年8月)するまで継続された。1945年4月7日、天一号作戦において米軍機動部隊の延べ1,000機以上の航空機による猛攻撃を受け(魚雷14本、大型爆弾3発、小型爆弾多数)、坊ノ岬沖で撃沈された。当時の日本の最高技術を結集し建造され、戦艦として史上最大の排水量に史上最大の46cm主砲3基9門を備え、防御面でも重要区画(バイタルパート)では対46cm砲防御を施した、桁外れの戦艦であった。建造期間の短縮、作業の高効率化を目指し採用されたブロック工法は大成功を納め、この大和型建造のための技術・効率的な生産管理は、戦後の日本工業と特に韓国の生産方式のもととなり重要な意味をなす。艦名「大和」は、奈良県の旧国名の大和国に由来する。日本の中心地として日本の代名詞ともなっている大和を冠されたことに、本艦にかかった期待の度合いが見て取れる(同様の名称として扶桑型戦艦がある)。正式な呼称は“軍艦大和”である。日本海軍が太平洋戦争初期のマレー沖海戦や真珠湾攻撃で、それまで海戦の主力であり国家の戦力の象徴でもあった戦艦を航空攻撃によって撃沈したことで、海戦における主力は戦艦から航空母艦とその艦載機を中心とした機動部隊に移っていった。 大艦巨砲主義の精髄たる本艦は、そのような歴史の推移にあって、戦艦としては世界でトップレベルの戦闘能力を持ちながらそれを発揮する場がほとんど無いまま最期を迎えた「悲劇の軍艦」である。
1945年4月多数の艦載機の波状攻撃を受け艦内では火災をおこし艦上では対空兵器が破壊された。米軍の高性能爆薬を搭載した魚雷による効果的な左舷集中攻撃の結果、復元性の喪失と操艦不能を起こした。最後に魚雷が命中してからは20度、30度、50度と急激に傾斜が増し、3分後に総員退去が命ぜられた。しかし、艦内の大半のものに「総員上甲板」は知られず、総員上甲板(総員退去)の発令3分後には大傾斜赤い艦腹があらわになった。艦橋トップの測距所からは、煙突にごうごうと海水が流れ込み、そこに兵員も吸い込まれるのが見られた。方位盤射撃手の村田大尉も「最期まで艦橋最上部の射撃指揮所におり艦と運命を共にするつもりであったが、部下と退艦するしないで押し問答となり、このままでは部下も巻き添えにしてしまうと思い指揮所の外にでたところ、普段は目もくらむ高さの指揮所のはずが、すぐそこに海面があり、あっというまにザブンとそのまま海に漬かった」と後述している。また、随伴した駆逐艦からは大和が操艦不能になっているのが観察され、一部駆逐艦との衝突の危機もあったが駆逐艦側が回避した。その後急に傾斜が激しくなり、お椀をひっくりかえすようにゴロンと横転したと思うと、海面が盛り上がって大爆発したという記載も残っている。横転(または転覆)は14時23分。大爆発を起こして艦体は2つに分断されて海底に沈んだ。爆発の原因は船体の分断箇所と、脱落した主砲塔の損傷の程度より、艦内炎上で拡がった火炎により、2番主砲塔のバイタルパート部の火薬庫が誘爆したためとされる。転覆によって主砲弾が誘爆したという説もある。爆発は沈没してからという意見と、沈没前という意見と両方あるが、転覆後という点では一致している。戦後の海底調査で、機関部の艦底にも大きな損傷穴があることが判明し、転覆時にボイラーも爆発したという説もあるが、沈没前に傾斜した艦底に魚雷が命中した穴である可能性も指摘されている。
同型艦の「武蔵」が魚雷20本以上・爆弾20発近くを被弾し、炎上しながら9時間程耐えたのに比べ「大和」はいささか早く沈んだ印象があるが、これは被弾魚雷の内1本(日本側記録では7本目)を除いては全て左舷に集中したためと、低い雲に視界を遮られて大和側から敵機の視認が困難を極めたことと、武蔵に比べ米軍の攻撃に間断がなく、さらにレイテ沖海戦の時よりも攻撃目標艦も限られていたためである。アメリカ軍航空隊は「武蔵」一隻を撃沈するのに5時間以上もかかり手間取った点を重視し、大和型の攻略法を考えていた。その方法とは、片舷の対空装備をロケット弾や急降下爆撃、機銃掃射でなぎ払った後、その側に魚雷を集中させて横転させようというもので、実際に第一波攻撃では「大和」は魚雷を被弾していない(1発被弾したという資料もある)。また、船体の傾斜が主砲は5度、副砲は10度、高角砲は15度以上になると射撃不能とすることもできた。しかしながら、米軍側と日本側の戦闘記録による命中数と被弾数には大きな食い違いがあり、魚雷に至っては米軍側は一説では30本以上の命中を主張しており、その戦闘の激しさを物語っている。 菊水作戦時、沖縄までの片道分の燃料しか積んでいなかったとされていたが、実際には約4,000(満載6,500)トンの重油を積んでいた。
うまく沖縄本島に上陸できれば乗組員の給料や物資買い入れ金なども必要とされるため、現金51万805円3銭が用意されていた(2006年の価値に換算して9億3000万円分ほど)。また出撃に先立ち(5日午後)、傷病者と若干の老兵、兵学校卒業直後の53名の士官候補生が退艦させられた。戦死者は伊藤整一第二艦隊司令長官(戦死後大将)、有賀幸作艦長(同中将)以下2,740名、生存者269名または276名。戦艦大和の沈没によって連合艦隊は、完全に洋上行動能力を失い、その後艦隊として出撃することはなかった。1945年4月25日、連合艦隊だけでなく海上護衛総隊及び各鎮守府をも指揮する海軍総隊が設けられ、終戦まで海上護衛及び各特攻作戦の指揮を執る。

同型艦:

使用部品

製作工程 (フジミ製作依頼Ver.)

2011/6/4

  1. 船体





    今回製作を始めるのは、製作依頼で、条件がセミストレート組み、フジミ純正キットに、そのキット付属の真鍮砲身、エッチングパーツを用いて(全て)の製作です。
    塗装を行いますが、張り線、各種小物のスクラッチなどは一切行わない条件となります。
    さっそくですが、キット内容です。キット自体は、加工しやすい柔らかめのフジミらしいインジェクションキットです。付属のエッチング類は大判で、しかも2枚構成、真鍮砲身も付属してお買い得な製品です。
    組み立て説明書に従い、飛行甲板からです。縁の凸は削がずに、飛行機運搬軌条、ターンテーブルを丁寧に削ぎます。
    飛行甲板の左右のあみ部分と、内火艇格納部への降り口部分を開口してやります。しっかりフラットに削いだら、要所要所にゼリー状瞬間接着材を点付けして固定して、浮きのある部分に極少量づつさらさらタイプの瞬接を流し込んで甲板面のプラキットとの浮きの無いように固定します。
    船体後部の飛行甲板側面の梁のモールドを削いで、エッチングパーツへ交換します。ただし、ここで削いだモールドの数と付属しているエッチングパーツの数は異なりますので、削いだ後に沿って付けていくと足りなくなりますので注意が必要です。(;´Д`)
    これ、月曜日までの3日間で創らなきゃですができるのかな?w
    AION(MMORPGゲーム)も2.5来てやることいぱい:(;゙゚'ω゚'):(; ・`д・´)あそんでル場合では無いですかw

2011/6/5

  1. 船体





    舷側のダビットは各舷10基両舷計20基すべてモールドを削ぎ落とします。そのあと、エッチングのダビットを取りつけていきます。一部起立した状態も表現出来るよう、エッチングは収納状態21+起立状態2の計23機分付属しています。
    缶室空気取入れ口はさすが純正!あたりまえかもしれませんが、どんぴしゃ合致です。
    後部の飛行甲板作業ですが、各軌条は短辺と長辺がありますが、エッチング甲板は長辺に合わせて切ってあります。が、接着するのは短辺側です。そして、よく見ると表は軌条のレールくぼみがモールドされているのですが、裏はされていません。なので、人目につきやすい側を表(モールドされている側)にして取りつけます。
    エッチングは他に両舷カタパルト、クレーン、船尾銃座、手摺を取りつけます。後部銃座の基部はキットのものを使用しますが、ブルワークは切り落として、薄く床面を削ぎ、中央の足と渡し廊下は切除してしまいます。





    キットの兵装はもう少し、シャープさがあると良いかもです。組み立て説明書の船体の組み立ての部の3連装機銃の数量は間違いです。正確には113と115の組み合わせが 4個 10個 116と118の組み合わせが 5個 6個となります。
    機銃座はエッチングパーツの組み立て説明書には一部指示が抜けていますが、おそらく甲板上のシールドなしは全てB14ではないかと思われます。全部で12基分です。
    手摺は艦首側からではなく、シールド付25mm三連機銃座からA69>A68と取りつけていきます。艦首側からだと、適切な長さが把握できないためです。一連ものなのになぜ68と69に分けたかはおそらくエッチングの版に収まりきれなかったからだと推測しちゃいます( ^,_ゝ^)

2011/6/6

  1. 艦橋~中央構造物





    船体がほぼ終了しましたので、艦橋へ移ります。まず、エッチング窓枠を使用するため、艦橋の下部の窓をくりぬいておきます。その後通常工作を行い、艦橋を組み上げていきます。遮風板はすごくフジミのものはいいですねー。上が抜けていないので、本来なら作り直しますが、ストレート組みでもものすごくここは映えます。
    艦橋裏の階段ですが、気を抜いて間隔をまちがえると階段密度がスペース的になくなって一段はしょるなんてことになってしまいますので、注意が必要です。(知人ははしょりました(;´Д`))
    エッチング組み立て説明書の艦橋階段部分のA102はA120の間違いです。といいますか説明書番号抜きすぎ、写真角度悪すぎ(;´Д`)
    てことでキットの21と26はエッチングパーツのA53を使用します。
    エッチングパーツB21(空気取り入れ口メッシュ)はダブって2種類のパーツがありますので大きい方が下部小さい方が上部に使用します。
    連装高角砲も指示がありませんがB30,B31を使用してディテールアップを行います。





    中央構造物続いてはマストです。知人によるとここは13号電探がヤマらしいです。サンプルで見せて頂いた13号電探はほとんど毛虫でした(本人承諾済みw)
    くどいようですが、製作依頼の指定条件があるためマストは真鍮線に変えないでいきます。旧キットに比べ繊細な作りになっていて、13号電探も綺麗な仕上がりです。ただ、やはり張り線をする場合絶対的に強度が足りません。
    エッチング組み立て説明書では13号電探の内側に折り曲げる素子は三角形の底辺側に折り曲げるようになっていますが反対で、三角形の頂点側に折り曲げなければなりません。
    写真はそこまでの完成品となります。目処が立ったので今日の作業はここまでです。あす塗装を除いた状態での完成を目指します。

2011/6/7

  1. 塗装前完成を目指して





    塗装前の完成を目指して今日も中央構造物基部の製作です。
    煙突内部の整流板の組み付けとファンネルキャップ基部を作成して煙突ベース部の探照燈台もつくります。ここはジャッキステーが来ますので順番を間違えたら作業が壊滅しますので要注意ですね(;´Д`)
    1枚目のファンネルキャップ頂部のアーチ状の梁はここではまだつけません。写真2枚目の様に頂部に押し込んでいく際にテンションが掛けられなくなるためと、ジャッキステーを取りつける際ファンネル自体を上下で指で挟んで作業するとしやすいためです。押し込む位置は、ファンネルキャップ基部とファンネルとの間に若干隙間が出来る程度で止めます。
    探照燈台は110°すべり止めパターンを貼り付け他状態で置いておきます。ファンネル本体は通路、ジャッキステーを下から取りつけていきます。2段取り付けしたら探照燈台と合体おkです。
    合体したらジャッキステーの残りとファンネルキャップを取りつけます。
    写真4枚目は艦橋前まで完成した状態です。
  1. (;´Д`)(;´Д`)





    艦橋(中央構造物)完成です。引き続き増設高角砲甲板へ移ります。現状特に問題点はありません。でもこうみるとやはり25mm三連装機関銃や探照燈などはキット標準は少々ディテールに乏しい感じは否めませんかねー。艦橋の取付時に中央構造物との隙間は特になく、反りもぴったり来る感じで、気持ちよく取り付けできました。
    増設高角砲甲板は110°パターンを敷き詰めていきます。切り出しを丁寧に行うと層の浮きもなく非常に綺麗に仕上がります。
    高角砲と25mmシールド付三連装機関銃を取りつけたらいよいよ最後の主砲副砲製作となります。

2011/6/8

  1. (ノ∀`)タハー





    昨日主砲副砲にある程度目処を付けておいたので今日はその続き作業です。
    主砲身の交換で砲身基部にピンバイスで穴を開けるのですが、まずは0.5mmから..次0.6mm!..(;´д`)トホホ…0.7mm! うーん0.6ではきつすぎて穴に入りません、0.7だとこんどは多少ぐすい感じがします。
    つまりベストは0.65mm(ノ・∀・)ノ =====┻━┻))゚Д゚)・∵.
    もってませんので0.7mmで20回転ほどさせて穴を開けます。結構深い(長い)ので変な角度でのドリル刃の挿入はお気をつけ下さい。
    あと回転中は上からと側面からと見て進入角度を調整します
    おさらいチックになりますが、砲身穴開けなどのピンバイスでの開口はかならず、センターポンチを取ってやることをおすすめします。デザインナイフの刃先でくるっと1回転するのが手っ取り早いですね。
    昔砲身の軸のセンターがどえれーズレテ上から見たらオヨヨでした(;´Д`)
    写真2枚目は砲身接着の図です。反転させてるのは砲身の停止位置をそろえるためです。エッチング取付が雑で隠してるわけじゃありませんw
    そして副砲砲身ですがこの根元は捨てボスと理解した方が良さそうな深さ(長さ)があります。私の場合1mm弱残してカットして取りつけました。写真3枚目がそれですが、副砲塔自体もヘッジホッグ状態なのでなおのこと深くドリルで彫るのは自殺行為っぽいですね。
    あとは艤装小物類取りつけて塗装前(検品前)完成です。
    以降は検品完了後塗装時まで終了扱いとしておきます。
    なお、完成写真は昨年完成してた2010年タミヤVer.をとりあえず掲載しておきます。時代考証などが間違っている部分がありますことご承知おきください。

完成写真 2010 Tamiya VER.

HULL SCAPE

ZOOM UP

 





撮影環境
ミニクリプトン球(電球色)4燈直射による自作撮影ブース (全バージョン共通)
撮影に使用したカメラなどの機材
Nikon D40X, Nikon AF-S NIKKOR 24-85mm, Nikon AF-S NIKKOR 18-55mm, Kenko CLOSE-UP Lens f330 52mm, SLIK三脚 (2010 TAMIYA Ver.)
撮影時のカメラの設定値
F-18, NOFLASH, ISO100-1400, 露出補正+1.7 (2010 TAMIYA Ver.)

製品所在

2隻同時製作
艦番1:フジミVer.製作依頼物件 大和TAMIYA2010Ver.東京都在住のコレクター様所有(製作記はこのHPにはありません。)
艦番2:フジミVer.製作依頼物件

フジミVer.は2艦とも製作依頼物件のため展示はありません

あとがき

フジミ製Ver.にあとがきコメントはありません。

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